1000年前と言いますと11世紀に当たりますが、この頃の日本は平安時代の中期~後期に当たります。
機械やネットワークが存在しないこの時代に、なんと『宇宙を描こうとしたのではないか?』とされる遺跡が先日発見されました!
発見されたのは、南米メキシコのイスタクシワトル(Iztaccihuatl)火山。
首都メキシコシティから南東約50㎞に位置します。
イスタクシワトル火山の側面で発見された『石の池』について、発掘したメキシコの考古学者によると「宇宙のミニチュアモデルとして建設されたのかもしれない」とコメントしています。
人類学と歴史学を研究する国立研究所もこれについて、「約13,000フィートの標高で発見された tetzacualco の遺跡は、火山に描かれていましたが、まるで池の中心のように描かれていた」と見解を述べています。
13,000フィートってどれくらいの高度でしょう?
およそ3.9㎞ですね。富士山が3,7㎞なのでそれ以上の標高になります。ちなみにメキシコシティは標高約2,3㎞の場所にあるんですよ
住んでいる場所より高い位置に遺跡が建造されていたってことですか…
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摩訶不思議な火山に存在する遺跡
研究者たちは「この遺跡は、溜めた水の表面に絵が浮かんで見えるよう設計されている」と考えており、『シパクトリ(アステカ神話のワニの女神)が水に浮かんでいる、メソアメリカ神話から見た世界の創造』がモチーフではないか、と捉えています。
メソアメリカ神話では『シパクトリの亡骸から空と大地が創られた』と言われています。
「メソアメリカ神話とはマヤ・アステカ神話を差します。マヤ神話は太陽暦や予言など現代にも多くの謎を残しており、その大半は14世紀にコロンブスが到達したのを機にスペインによる征服・植民地化の中で消失したとされています」
「シパクトリはアステカ神話に登場する神で、『大地が出来る前、海を支配するシパクトリをケツァルコアトルとテスカトリポカが協力して退治した』とされています。研究者の見解もこの創造神話から来ているのでしょう」
さらに遺跡周辺では雨と雷の神とされる『ヌウアルピリ(トラロック)』に関連した装飾品も発見されました。
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メソアメリカの謎に迫ることはできるか?
研究者達によると「遺跡の中心にはテッサカルコ(神社)が存在し、溜めた水を利用して、水鏡の原理で光学的効果から構造が出現するように出来ている。原始的な手法で時空の表像を示唆した、宇宙のミニチュアモデルである」と述べています。
この発掘プロジェクトに参加した、考古学者であるIris Hernandez氏は「近くの泉から石の池に灌漑して、水面上に石の構造と泥が浮いているような視覚的効果を引き起こすように、儀式的に制御していることを示唆している」と周囲に水を引くための水路があったとも語っています。
南米ではペルーのアンデス山脈に紀元前4,000年ごろには灌漑用水路が発見されており、紀元前5,000年紀にあたる用水路まで見つかっています。水は『生命の源』でもありますが古代の南米人は理解していたのでしょうか?
泥と水、さらに光学的効果を利用した表現法など、11世紀に存在する技術の叡智によって完成された『石の池』
構造や手法からも当時の技術力では発見し得ないだろうものばかりが利用されています。謎多きメソアメリカの文明を紐解くカギとなり得るのでしょうか?
石の池から当時の様子がわかる可能性も!現代よりも高度に発達したテクノロジーがあった可能性も含めて専門家が研究しています
続報が入り次第、また追記していきますね