その時代の中で1669年から1703年の間牢獄に収監されていた男がいた。
34年間収監された後、男は亡くなったのだが、
ミステリーなのは
その牢屋に入れられていた男はずっと仮面を被らされていたということだ。
これまでは牢屋に仮面を被ったまま収監された人物はいなかったので余計に奇妙に思えるだろう。
さらに仮面を被らされただけではなく
一切誰とも話すこともなく、他の囚人達と同じ場所ではなく、逃げられないように常に足に鎖が架けられていたのだ。
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しかし特別待遇であった
仮面を被らされているということは大きな罪を背負ったかのように思われるのだが
不思議なことにその死ぬまで仮面をつけ続けた囚人は特別な待遇を受けていたのだ。
食べるものは高級品だし、足に鎖が掛けられているとはいえ、身につけているものは高級な布で作られたものであった。
他の囚人達よりも丁重に扱われていたことがさらにミステリーさを増させる。
ただ単に悪人であるのであればここまでの待遇で収監することはないし、
早い段階で始末されていたでしょう。しかし男は違った。
「生きさせなくてはいけない」理由でもあったに違いないが仮面をつけた囚人は収監されて34年後に亡くなってしまったのだ。
バスチーユ牢獄にて仮面をつけ続けた囚人は没し、32歳から66歳まで牢獄に収監されたのだった。
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【異例】葬式も行われた
仮面をつけられた囚人の葬式まで収監場で行われたのだ。これも異例である。
もちろん参列者はこれまでその男の世話をしていた監視と幹部だけであったがそれでも
しっかり供養される処置が取られた。
その男が一体誰だったのかは全く持って解ってはいない。
一体だれだったのか
- ビュロンド大将
- ルイ14世の双子の弟
- 王妃アンヌの隠し子
- ルイ14世の異母兄
などいろいろな説がある。
実はルイ14世はルイ13世の直接の子供ではないと言われている。
というのもルイ13世は病気がちであり男性にしか興味がなかったために子供を作る事がなかなか難しかった。
そのため一番優秀な自分の家来であるフランソワ・ドウ・カボイエにルイ14世となるべき後継者を子供を産ませてルイ14世として即位させようとしたのだ。
実際のルイ14世の子供がフランソワ・ドウ・カボイエの子供だったのかは解ってはいないが
フランソワ・ドウ・カボイエの実の子供であるユスターシュ・ドジュが「実はルイ14世は自分の父であるフランソワ・ドウ・カボイエの子供」である
と街中に言い回しており、さらに王朝をこれをネタに脅していたと言われている。
ルイ13世の子供がルイ14世ではないというのはあまりにショッキングであり、
衝撃が強かったためにユスターシュ・ドジュを捕らえたのだ。
ユスターシュ・ドジュを捕らえた日付と実際に死ぬまで仮面をつけた男が収監された日にちは一緒であり、ユスターシュ・ドジュもそのとき32歳だったのだ。
ユスターシュ・ドジュ自体の王朝に使えている王の側近であったために豪華な食事を出したり綺麗な身支度をさせていたのではないか?というのは簡単に想像がつく。
このミステリーについてはこれ以外ほどすべてのことが謎に包まれているのだ。
いわばトップシークレットの重大案件であったことは間違いない。世界のミステリーを語るときには欠かす事が出来ない逸話であった。
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