4.57.05
あなたは『アレルギー』についてどれだけご存じだろうか?

そば粉、卵、トマト、小麦、バナナ、バラ科など。いずれも喉の腫れによる呼吸困難や発疹、最悪の場合は死に至らしめることもあり得る。

いうなればアレルギー体質の人にとって、アレルゲンとは『毒そのもの』と言っても、過言ではない。

決して『甘え』、『好き嫌い』などという言葉で片付けてはいけない。命に関わる問題であることを覚えて欲しい。
さて、今回はピーナッツアレルギーを持つ方に朗報をお届けしたい。


スポンサーリンク


製薬会社の『Aimmune Therapeutics』が行った治験

AR101』と呼ばれる、ピーナッツタンパク質で満たされた同社のカプセルを1年間服用したところ、試験参加者は開始前より、30倍以上のアレルゲンを安全に耐えることが出来た。

この第三相臨床試験で、精製ピーナッツタンパク質への徐々にかつ、アレルギー反応を大幅に低下させ、免疫力をつけることに成功したのだ。

この試験には4~17歳の496人の子供が含まれており、中程度から非常に危険な影響を受けずに30mg以上のピーナッツタンパク質を摂取できないほど重度のアレルギー保持者が参加していた。

ちなみに、ピーナッツ1つにつき、250~350mgのピーナッツタンパク質を含んでいる。

つまり、ごく少量のピーナッツタンパク質にアレルギー反応を起こしていた子供にも、アレルギーへの免疫をつけることが出来たのだ。

特に欧米ではピーナッツバターはポピュラーな食品であり、うっかり食べてしまう危険性もあるため、ある程度の免疫をつけられるようになれば、アレルギー発作に悩まされることも少なくなる.

まさに『ピーナッツアレルギーへの特効薬』となり得るのだ。

先述の小児の半数は22週目に300mgに達するまで毎日AR101を増量して投与した。

その後、6ヶ月も同量を投与し続け、グループの他半分はプラセボ錠(有効成分を含まない錠剤)を受けさせたが、患者と医師のどちらも研究が終了するまで、誰がなにを得たのかを明確に解ってはいなかった。

約48週間後、ピーナッツタンパク質耐性を計る試験を行った。
子供達が発作を起こした際にすぐ対応出来るよう、注意深く様子を確かめながら、ピーナッツタンパク質の摂取量を20~30%増加させた。

症状が微少から軽度に切り替わった量が安全性の限度と見なされた。


スポンサーリンク


実験は大成功

研究者らの想定を上回り、AR101患者の67.2%が最大600mgの単回容量、すなわち1,043mgを2.5時間以上に渡って許容することに成功した。

プラセボ患者の成功者がはわずか4%、その効果の差は明白だったと言える。

さらに、AR101患者の50.3%が、試験した最大量である1,000mgのピーナッツタンパク質(3時間に渡り2,043mg)を扱うことができた。
研究者らも驚きを隠せなかったに違いない。

これについて、研究代表者のA.ウェズリー・バークス博士は以下のように声明している。

科学者バークス博士

ピーナッツの1/10の量のピーナッツタンパク質を、患者が耐えられるようにすることは、難しいことではなくなるでしょう

現在AR101試験を受けた患者は、様々な用量の薬と服用し続け、その免疫系が順応したままであり、プラセボ投与された患者は実際の薬物を摂取することが許可されている。

進行中のフォローアップ、および今後の成人対象者を含む研究が、この試験と同様に行われる場合、AR101はまもなく世界初の食物アレルギー予防薬となる。

このタイプの治療はピーナッツアレルギーを完治させることは出来ないが、AR101を服用することで、偶発的なアレルギー発作を起こさずに済む可能性が高まる。

成分表示が義務づけられた現在においても、アレルギー発作を引き起こす恐れはいついかなる時でもあり得る。このアレルギー予防薬から、さらに多くの予防薬の発展に繋がることを期待したい。