4.54.57

リベンジポルノ』とは、特定の人物の性的画像をネットワークに流布する、極めて悪質な侮辱行為だ。
これは世界各国でも発生しており、日本も例外ではない。特にネットの公共性や危険性、性的搾取への警戒心が薄い10代、20代の若者を中心に発生している。

一度でもネット上に拡散してしまえば、誰でも入手できるようになるため、取り返しのつかない事態になった者も少なくない。
だが、このサイバー犯罪はさらなる悪辣さをみせようとしている。


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関係のない第三者を狙ったリベンジポルノ

ポルノ画像を捏造することで、あたかも『本人の卑猥な画像』に仕立て上げてしまうのだ。

2018年1月、スマートフォンアプリ・Snapchatに搭載された顔の交換機能に似た、別の写真やビデオから得られた別の顔を入れ替える機能を搭載する新たなアプリケーションが公開された。

これは、映画で見られるコンピュータ生成画像(CGI)を応用したものだ。
およそ40年前に制作されたスターウォーズ初期の映画に登場し、2016年のスターウォーズ外伝『ローグ・ワン』でも、変わらず若いレイア姫がカメオ出演を果たしたことからも解るだろう。

別の俳優を立たせていたシーンに、若き日のキャリー・フィッシャー演じるレイア姫と『合成した』のだ。

ここまでの話から容易に想像がつくだろう。
高性能のコンピュータ、グラフィック処理ソフト、そして活用できる人間ならば人工知能、すなわちAIを使用してリアルな偽物のポルノ画像を作ることが出来てしまうのだ。


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顔写真だけでできてしまう

リベンジポルノの対象は顔写真さえあればいい。
友人、同僚、クラスメイト、元パートナー、全く知らない人間だって利用できてしまう。
同意のないポルノグラフィーをねつ造し、オンラインに投稿してしまえば、全世界に一瞬で広がってしまう!

これがいかに恐ろしいことかお解り頂けるだろうか?

今やサブカルチャー大国となった日本では、コスプレイヤーと呼ばれるキャラクターになりきって楽しむ愛好家も多い。

彼ら、彼女達は悪意あるカメラマンから性的搾取の対象に狙われるだけでなく、ネット上にアップした画像すら、アダルトサイトに無断で使用され、意図せず悪用されている者も存在するのが現状だ。

純粋に楽しんでいるユーザー達を、同意なく性産業に巻き込む行為も然るべき措置は必要だろう。このように現状においても『本人の意図していない場所で、あるまじき用途に使われている』のだ。

第三者を狙ったリベンジポルノとなったら、精神的苦痛や被害も計り知れないものとなる。

2017年12月、マザーボードはポルノビデオに出演する俳優の顔を、有名人の顔と交換する為にAIを使用した『ディープ・フェイク』と呼ばれるRedditユーザーの話を露見させた。

これから求められるのはユーザー側の”ネットリテラシー”

しかし、別のRedditユーザーはFakeAppというデスクトップアプリケーションを作成していた。

FakeAppは加工技術を持たずとも、GoogleのTensorFlowのオープンソースマシン学習フレームワークを使用すれば、独自の偽動画を作成することが出来てしまう。

オープンソースマシン学習フレームワークは「Deep Learning(ディープラーニング)」という学習方法をAIに使用することで、学習したAIが自動的に判別しコンピュータデータを供給・出力する。

偽造ポルノの場合、コンピュータは人物の顔画像とポルノ映像の顔を入れ替える上で、最も差異のない画像を選出することが可能だ。

モーフィングポルノ、パラサイトポルノと呼ばれる偽のわいせつビデオや写真は、新しい犯罪ではない。

しかし、ディープフェイクが新たな問題を引き起こす可能性は明白だ。高精度なAIによって生成されたポルノ画像はリアリティを増し、第三者を巻き添えにするだろう。

日本の性教育と、インターネットマナーに関する啓蒙は先進国でも最下位だ。古めかしい英会話の文法よりも、まずは自分達の身を守れるように指導することが先決ではないか?

過剰なほどにタブー視している性教育。最も身近な危険地帯である、ネットワークの正しい利用方法について、大人達が教育しなくて良いのだろうか。